屋内プ－ルの最大の悩みは、水の消毒に用いる塩素が金属に悪影響を与える事、又、水質の管理をどうするかの2点です。この２点をクリア－すれば、ほぼ設計の核の部分は決まってきます。

まず１点目の金属の塩素による錆等の問題は、金属を使用しないことが一番良いのですが、中々そうもいきません。使用する場合は、良くそのことを頭に入れて使う必要があります。
それならばステンレスが良いように思われますが、ヘヤ－ライン仕上げは１週間も持ちません。あえて使用するときは、鏡面仕上げとするか、金物の亜鉛メッキ仕上げの方が塩素には対応する事が分かりました。プ－ル内は大空間を作るために、木造大断面集成材を使用することを提案しました。木の持つ優しさ・癒される特徴に施主側も納得して頂きました。
木造の架構は最大19.5mあり樹種はベイマツ、断面は幅170×成900～750の大断面集成材となっています。

２点目の水質の管理についてですが、水中で25m先が見通せる様に水質を保つ事は、非常に難しい問題です。塩素滅菌と、イオン滅菌装置により水質を保つようにしました。
プ－ル室には、一般用の他、小人用・幼児用プ－ルがあり、いずれも渚タイプを採用し、プ－ルサイドより水中に入れる様に工夫しました。又身障者の方にもプ－ルを楽しんでもらえるスロ－プも備えてあります。ワ－ルプ－ルもありますので、疲れた体をリフレッシュもできます。 老若男女問わず、楽しんだりくつろいだりしていただける施設に仕上がりました。